救急や災害の医療ドラマ(コードブルーとかTOKYO MERとか)があっていて、よくトリアージって聞きますよね。
医療関係者にとってはそんなの知っているよってなりますが。
トリアージってのは災害時発生現場等において多数の傷病者が同時に発生した場合、傷病者の緊急度や重要度に応じて適切な処置や搬送を行うために傷病者の治療優先順位を決定することを言います。
昔はコーヒー豆と羊毛で、品質の違いを選別する目的でトリアージが行われました。ナポレオンが生きていた時代に、軍隊において傷病者を医学的に選別したことが医学のトリアージの始まりです。
今回そのトリアージを取り崩して、新しい考えかはわからないけど、使える考え方を学んだので紹介していきます。それではこわい世界へいってみよう!!
目次
そもそもトリアージってのは
上でトリアージについて書いたけど、簡単にいうと重症度・緊急度を予測するもの!
だから、トリアージと最終診断は、必ずしも一致する必要はないです。緊急度の高い疾患を逃さないように選別していけばOK!
オーバートリアージはオーケー!(重症を疑って、結果的に軽症でもよい)
アンダートリアージはダメ絶対!(軽症と侮って、実は重症だった)
「めっちゃ痛い頭痛が急に出てきた」という訴えがあったら、まず考えるのはくも膜下出血!でも異常が見つかるのは1割弱で、9割が診断を外していることはになります。しかし、この1割を逃さないようにするには、このオーバートリアージは許されます。
特に心筋梗塞は見逃しやすい。症状で胃が痛いや嘔吐があるという訴えで、それに対して医師が胃薬出して終了。その後、患者は帰宅後にショックになり、検査すると心筋梗塞だったという。よくある誤診。
見逃すと大ピンチの疾患
こわい疾患はこれだ!てかこれらは覚えておこう!
- 頭が痛いと言ったら、くも膜下出血、髄膜炎
- 胸痛は心筋梗塞、大動脈解離、肺塞栓
- 腹痛は虫垂炎、異所性妊娠、腹部大動脈瘤、腸閉塞
胸痛の場合は上の3つをセットで探すつもりで対応を!ほかの疾患であれば見逃してもそう簡単に死にません。3つが見逃されると大ピンチです。
後は敗血症!!敗血症の晩期はむしろ熱が下がります。原因不明の意識障害の低体温を見たら敗血症を疑おう。
感染症患者で①呼吸数≧22回/分、②意識障害、③血圧≦100mmHgのうち2つあれば、敗血症を疑う!!
基本はABCDとVS、その次にAMPLE
英語ばかり出てきた。説明行きます。
- A:気道、B:呼吸、C:循環、D:生命を脅かす中枢神経障害
- VS:バイタルサイン
これらに引っかかったら大変と覚えておきましょう!
つぎのやつ
A:アレルギー、M:服用薬、P:既往歴・妊娠、L:最後の食事、E:状況
これらは初心患者に聞きましょう!危険な既往歴がある人は、元気そうに見えてもトリアージのランクを1つあげないといけません。
トリアージの5段階
トリアージは災害のときのトリアージタグは黒、赤、黄、緑の4つですが、「1蘇生」「2緊急」「3準緊急」「4低緊急」「5非緊急」の5段階に分けられます。最も大事なのは「緊急」です。
蘇生:ABCDに引っかかる状況。これはトリアージ不要のだれが見ても重症な状態。すぐにでも処置が必要です。
緊急:トリアージの最重要項目。15分以内には診察を開始してください。待たせるとヤバいことに!!
準緊急:診察は30分以内に。状況次第で緊急になることもあるので油断大敵
低緊急:1時間待たせても大丈夫。悪化に注意しながら1時間後に再トリアージを。
非緊急:緊急性なし、再評価は2時間ごと。でも実は一見元気そうに見えても0.2~0.7%は重症が紛れています。
サルも聴診器
急になんだ。意味分からない言葉がでてきた。と思いますが、これもある頭文字から作った言葉。
- さ:酸素
- る:ルート確保
- も:モニター
- ちょう:超音波
- しん:心電図
- き:胸部X線
これはショック患者への対応です。これができたらできる看護師です。多分。
ちなみにCT検査は便利ですが、血圧が90mmHg以下では急変時に対応ができないので、決してショック患者をCT室に連れて行ってはいけません。
まとめ
今回はみんなが思っているトリアージとは一味違う別の顔にトリアージを知れたのではないですか?
いつもと違うから使うことないよと思うかもしれないけど、これを知っているともしものときに活躍間違いない!
そして、人のために動けてしまう。最悪の事態を考えならトリアージしていくことが大切ってことなだけなんですけど。
今回はここまで。最後まで読んでいただきありがとうございました。
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