認知症?せん妄?看護師の役割とは。

医療

エーザイが認知症の薬を開発したとかしてないとか話題になった今月。
ちなみに認知症とせん妄の違いってご存じでしょうか。言われて、パッと答えれる人はすごいです。看護師なら当たり前なのかは分かりませんが、私はすごいと思います。

認知症やせん妄の患者さんの看護は私の中で難しいと思っていますが、ベテラン看護師にとっては、そんなことないよっという方もいます。病気の本質を捉えることが看護するうえで重要だと考えます。
今回は認知症とせん妄の違いを含めて、知識を深めていきましょう!!

認知症

認知症は、脳の病気が原因となり、認知機能が低下し、もともとできていた日常生活や社会生活に支障をきたすようになった状態をいいます。認知症は急に進行することはほぼありません。代表的なものはアルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症、血管性認知症、前頭側頭型認知症があります。ほかにも治療が可能な正常圧水頭症や硬膜下血腫なども認知症の一種です。

認知症の症状

認知症の症状は中核症状と呼ばれる認知症の直接の原因に関連して起こる症状で、記憶障害・見当識障害・実行機能障害・理解判断障害・失行・失認・失語などがあります。また、その中核症状があり、周囲の環境や身体の不調、ケア不足などのストレスが関連し、看護の困難さを感じる行動・心理症状(BPSD)という、興奮、徘徊、介護抵抗、抑うつ状態、妄想、不眠、焦燥などの症状が現れます。BPSDは認知症の人が困っているときのサインと考えましょう。

認知症のケア

認知症看護では、パーソン・センタード・ケアと呼ばれる年齢や健康状態に関わらず、すべての人々に価値があることを認め尊重し、一人ひとりの個性に応じた取り組みを行います。認知症をもつ人の視点を重視し、人間関係の重要性を強調した考えでケア介入することが求められます。
入院時に認知症の既往があれば、愛用している時計や家族の写真など、その患者さんの馴染みの物を持参してもらうなど、少しの心遣いがBPSD予防につながります。ケアのなかで「〇月〇日担当の〇〇です。怪我してから〇日になりますが痛みはいかがですか?」と現在の状況を伝えることは、記憶障害や見当識障害のある認知症の人にとっては重要な情報となり、混乱や不安の軽減につながります。

せん妄

せん妄は、不穏と呼ばれることもしばしばあり、認知症と混同されやすく、見逃され遷延してしまうことが多いです。せん妄は、一般に身体的な要因で起こる一時的な意識障害で、認知症と同様にせん妄は疾患ではなく意識障害に伴う症状をまとめた症候群です。

せん妄の種類

  • 過活動性せん妄:落ち着きがなく、激しく興奮して動き回り、多弁になって会話が止まらない場合や、治療を拒絶したり、興奮して動き回るなど
  • 低活動性せん妄:日中も傾眠状態で、反応が乏しく、会話も少なく発見が遅れると長期化し、治療中の疾患や認知症が悪化する恐れがある
  • 混合性せん妄:過活動性と低活動性の状況が交互に起こる

発症機序

発生因子として、

  • 準部因子」患者さんがもともともっている脳の機能低下を示す因子
    70歳以上の高齢者、脳の器質的障害、アルコール大量摂取、せん妄発症の既往
  • 誘発因子」脳に負担をかけて発症させやすくし、発症の際は重症化させる因子
    不愉快な身体症状、精神的要因、慣れない環境、睡眠覚醒リズムの障害
  • 直接因子」せん妄の発症の引き金となる因子があります。
    薬物、脱水、貧血、DIC、代謝性異常、循環不全、栄養障害、中枢神経の病変、手術侵襲

高齢者がせん妄を発症するきっかけとなる要因は、脱水、感染、薬剤の3つが圧倒的に高く、なかでも入院中は薬剤、とくにベンゾジアゼピン系・非ベンゾジアゼピン系睡眠導入薬や抗不安薬、抗ヒスタミン薬などが引きかねとなることが多いです。

せん妄は予防が第一です。そして直接因子と誘発因子を取り除く治療が重要です。まず、せん妄かなと思ったら、直接因子、次に誘発因子は当てはまらないかアセスメントし、身体的な苦痛の要因を探してなるべく除去しましょう。また、急性期では特に昼夜の生活リズムが崩れやすく、その人にあった生活環境を整えることも考慮しましょう。

まとめ

今回は認知症とせん妄についてまとめてみました。やはり症状が多岐にわたっている分、看護として難しいところがあると思います。私もまだまだ新人ってことですね。

認知症の人は「困った人」ではありません。入院などの環境の変化や身体的な不調で困っているのです。困りごとを補うことが、看護師の役割。
せん妄は言葉にならない身体の苦痛を知らせる一時的な意識障害です。術後せん妄かなと感じたら、バイタルサイン・電解質バランス・薬剤などを確認しましょう。看護師は患者さんの一番近くにいて、その変化や苦痛のサインを発見できる唯一の存在です。サインを見逃さず、せん妄予防・早期発見に心がけが大切。

これであなたも知識ポイントが15くらいあがったと思います。最後まで読んでいただきありがとうございました。

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