だれかが言ったか分からないが、たぶん感染管理が大切な時代です。医療従事者にとってはずーっと大切なんですが。
感染は病原微生物が身体のある部分で増殖することです。そして、感染により引き起こされる疾患を感染症と言います。
感染対策とは感染症の発症を未然に予防することと、発症した感染症を抑圧することです。
知っている人は知っている。すべての人の血液・体液・汗を除く分泌物などのすべての湿性生体物質、粘膜、破損した皮膚は感染の可能性があります。
この時代を生き残っていくには自分の身は自分で守る。
さぁ!防御力を上げていきましょう!!
目次
感染予防策として
標準予防策・接触感染予防策・飛沫感染予防策・空気感染予防策があります。
標準予防策(スタンダードプリコーション)
すべての人の血液・体液・汗を除く分泌物などのすべての湿性生体物質、粘膜、破損した皮膚は感染の可能性があるものと考えて対応する方法。
スタンダードってことは基本的なこと。大切なことは2回言います。
具体的な内容
手洗い 手指衛星 個人防衛具の着用 環境管理
手指衛星のタイミング
- 患者に触れる前
- 清潔・無菌操作の前
- 体液に曝露された可能性のある場合
- 患者に触れた後
- 患者周辺の物品に触れた後
接触感染予防策(触って感染)
もっとも重要なで頻度が高い感染経路です。
直接接触(患者に直接触れる、体位変換など)、間接接触(汚染された器具、使いまわされた手袋など)による感染を予防します。
接触によって感染する微生物(MRSAなど)に感染している患者、その疑いがある患者には標準予防策に加えて接触予防策を実施します。
汚染を広げないように器具を専用化し、手袋やエプロン、ガウンを着用し、手洗いを徹底します。
対象の病原体
MRSA O-157 疥癬 ノロウイルス クロストリジウム・ディフィシル(CD)
飛沫感染予防策(飛んで感染)
飛沫は1mくらいしか飛ばないため1m以内で感染が拡大します。範囲内での作業する場合はサージカルマスクを着用します。
原則的に個室を使用します。病室が不足する場合は同じ病原体の患者は同室でも可能。コホートという集団隔離です。その際は、患者間は1~1.5mの距離を開ける必要があります。
特別な空調設備は不要で入室時以外はドアは閉めておく。
移動は最小限にしましょう。必要な場合は患者にサージカルマスクを着用します。
対象の病原体
飛沫は飛沫核の周りを水分が取り巻きます
直径≧5μm 落下速度30~80㎝/sec
インフルエンザ 風疹 流行性耳下腺炎 髄膜炎
空気感染予防策(漂って感染)
飛沫核が微生物を含む飛沫が気化したもので、軽いため空気中に漂って、広範囲に感染を拡大します。
患者は個室管理で、室内は陰圧に設定します。
入室時以外はドアは閉めます。患者の移動は必要最小限、サージカルマスクを着用します。結核の疑いがある場合はN95マスクを着用します。
水痘・麻疹の抗体を持っていないスタッフはなるべくその部屋に入らない、またはN95マスクを着用します。
対象の病原体
直径≦5μm 落下速度0.06~1.5㎝/sec
水痘 麻疹 結核
マスクの使い分け方
サージカルマスク
口と鼻から飛沫をまき散らかさない
口と鼻に飛沫を浴びない
使ったら破棄する
N95マスク
空気感染予防策のために使用
感染性のある微粒子を吸い込まないように着用
勤務帯繰り返し使用可能
0.3㎛以上の粒子を95%以上を捕集する性能を持っている
感染経路の遮断方法
- 病原体を運ばない⇒正しい手洗い 標準予防策
- 病原体を減らす・なくす⇒消毒・滅菌
- 病原体を増やさない⇒清掃・洗浄
まとめ
基本は手洗いと手指衛星。そこから状況によって、感染対策をしていく必要があります。ちなみにN95マスクは費用が高いうえに息苦しいので無駄に使わないためにちゃんと理解が必要です。サージカルマスクでもちゃんと使うと効果はあります。
感染経路を遮断することも感染対策です。自分の身を守ることは自分の周りの人も守ることになります。安心に生きるためにはそれなりの行動が重要。めんどくさいと言ったらそこで感染対策終了。地道な努力が安全な環境と生活になります。最後まで読んでいただきありがとうございました。
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