エコノミークラスのDVT予防

医療

タイトルの意味が分かりにくいですよね。まぁいいです。

深部静脈血栓症(DVT)は術後に高頻度で発生し、血栓が肺に詰まると肺血栓塞栓症(PTE)を起こし、頻度は少ないものの突然死を起こします。DVTから続発するPTEは発症したら死亡率が高いからDVTの予防は費用対効果に優れているのです。なので、DVT予防は看護師の果たす役割は大きくて、絶対に押さえとくべきものとして知識を入れていきましょう。


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分かりにくいか。

ということで今回は深部静脈血栓症についていってみましょう!!

DVTってなに?

DVT:deep(深い) vein(静脈) thrombosis(血栓)の略語です。一般的にいうとエコロミークラス症候群。飛行機のエコロミークラスのような狭い場所で長時間動かないことにより発生しやすいとのことでこのように言われてます。

DVTのはなんらかの原因によって血液が血管内、とくに全身から心臓へ戻ってくる静脈内で固まってしまう現象です。
血流がうっ滞しやすい下腿から発生することが多く、大腿部や骨盤内静脈に進展することもあります。

DVTの誘発因子としては静脈血流の停滞、血管内皮の障害、血液凝固機能の亢進が挙げられます。具体的にいうと肥満、高齢者、妊婦、膠原病、悪性腫瘍などが危険因子として挙げられます。整形外科では下肢の手術やギプス固定、長期の臥床患者にできやすいです。

症状としては、下腿が浮腫んだり、痛み、圧痛、熱感などが現れます。高齢の患者で下腿の浮腫みはよくみられる症状ですが、DVTの場合、血栓ができたほうだけ浮腫むため、浮腫みに左右差がある場合はDVTを疑う必要があります。

術後にDVTが起こりやすい理由は

手術には麻酔が必須ですが、全身麻酔では副交感神経が優位になるので、徐脈や低血圧となります。一方下半身麻酔では下肢の不動と血管拡張が生じます。

  • 全身麻酔、下半身麻酔ともに血流が停滞しやすい⇒血流のうっ滞
  • 手術では当然出血は避けられない⇒血管内皮細胞の障害
  • 悪性腫瘍は腫瘍内の組織因子が凝固因子を活性化させる⇒凝固機能の亢進

これらのさまざまな因子が交絡して術後のDVT発生リスクが高まる理由です。

整形外科の術後はDVTが起こりやすいです。上記の3項目血流のうっ滞、血管内皮細胞の障害、凝固機能の亢進のことをVirchowの3徴と言います。整形外科の手術では、それらの要因を満たす条件がさらに揃いやすいのです。

薬物療法でDVT予防

DVT予防のための薬物療法は抗凝固薬を用いて血栓の形成を抑制する治療方法です。血栓はフィブリンが凝集してできるものですが、薬物療法ではフィブリンができるまでの過程に必要な凝固因子を抑制します

主に使用する薬剤

  • ワルファリン:ワーファリン⇒注意点:ビタミンKと一緒はダメ
  • 未分画ヘパリン:ヘパリンNa⇒注意点:血小板の減少
  • 低分子量ヘパリン:クレキサン⇒注意点:腎障害のある患者には投与間隔を延長
  • フォンダパリヌクス:アリクストラ
  • エドキサバン:リクシアナ

上記の禁忌としては出血している患者や腎機能障害がある患者があります。Dr.の指示で処方されますが、Dr.も人です。看護師が患者の状態を再度確認して薬物療法が大丈夫か判断も必要です。

理学療法でDVT予防

理学的予防法に弾性ストッキングや間欠的空気圧迫法(IPC)があります。筋肉や静脈には血液やリンパ液の還流を補助するポンプ機能が備わっています。弾性ストッキングやIPCには、このポンプ機能に準じた効果が期待されます。

弾性ストッキング
一般的なストッキングに比べて締め付け圧が強く、この圧迫力は足関節でもっとも高く、中枢に向かって段階的に低くなるのが特徴です。安価で出血のリスクを増加させないので、長期臥床や術後の患者に対して安全に使用できます。

注意点として、腓骨神経を圧迫することでの腓骨神経麻痺や装着時にしわがあることで褥瘡や末梢の血流障害を誘発させる危険があります。

間欠的空気圧迫法(IPC)
IPCは下肢に巻いたスリープ部分に送気し。間欠的に筋肉をマッサージし、下肢静脈のうっ血を減少させることにより、深部静脈における血栓形成を予防する方法です。

注意点として、装着位置と神経障害の有無の確認が必要です。

自己中断の予防として、看護師による使用目的と継続の必要性の説明が必要です。弾性ストッキングやIPCは違和感や圧迫、アラーム音などによって安楽が保てなかったり、睡眠が障害されることから、不快感や拘束感を生じることがあるので。

そのほかに自他動的足関節可動域訓練(:関節拘縮や筋萎縮を防ぐこともできる)や早期離床・早期歩行(:ヒラメ筋に強い収縮あるいは伸長を生み出し、ヒラメ筋静脈の血液還流を改善させる)があります。

DVTの早期発見の観察ポイント

DVTの所見としては

  • 下肢の静脈に沿った局所的な圧迫
  • 下肢全体の腫脹や色調(暗赤色)の変化
  • 下肢の腫脹(健側と比較)
  • 表在静脈の拡張
  • 浮腫のある部分を押さえつけた後に放置しても圧痕が残る圧痕浮腫

これらの所見がなくともDVTは発生している可能性があることを認識しておく必要があります。患者の下肢のだるさ、違和感、張った感じなどの些細な訴えも早期発見につながる可能性があります

フィジカルアセスメントとしては下記のようにあります。

  • ホーマンズ徴候(これは有名かな)
    足関節を背屈した際に腓腹筋や膝窩部に疼痛が生じる現象
  • ローウェンベルグ徴候
    マンシェットによる加圧で腓腹部に疼痛が著明となる現象
  • ルーク徴候
    立位で下肢の痛みが増強する現象

まとめ

DVT予防に対して少しは深めれたでしょうか。安価に人の命を守れるっていいですよね。しかし、安価である分、患者さんのコンプライアンスが低くなってしまうのでそこは看護師の腕の見せ所!ちゃんと理由を説明して、患者さんに治療を理解していただくようにしましょう。

それでは今回はここまで。最後まで読んでいただきありがとうございました。

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