看護師の志望動機の書き方|人事採用担当の視点で徹底解説

「志望動機ってどう書けばいいの?」「サンプルと同じような内容になってしまう…」

そんな悩みを抱えている20代看護師さんは多いのではないでしょうか。

採用担当として数千人の応募書類を見てきた経験から断言できるのは、志望動機が合否を大きく左右する ということです。

経歴やスキルに差がない場合でも、「この病院で働きたい」という思いが明確に伝わる志望動機があるかどうかで結果が変わります。

この記事では、履歴書・職務経歴書の志望動機を魅力的に書くためのポイントを、3つのステップで解説します。

✅この記事を読むことで分かること


📌 採用担当が志望動機でチェックしているポイント
📌 志望動機を作成する3ステップ
📌 看護師転職に特化した志望動機の書き方例
📌よくあるNGパターンと改善方法
📌 熱意が伝わる文章表現のコツ

1|志望動機が大事な理由

志望動機は単なる「志望の理由」ではなく、 応募者と職場のマッチ度を測る材料 です。

履歴書や職務経歴書に書かれたスキル・経験を読んでも、「なぜうちで働きたいのか」が分からなければ採用にはつながりにくいもの。

特に20代の看護師転職はキャリアの方向性が定まっていない人も多いため、志望動機の内容が「本気度」や「将来性」の判断基準になります。


2|採用担当が見ている3つの観点

志望動機には、最低限この3つを入れましょう。

・なぜこの職場を選んだのか
 → 理念・診療科・取り組みなどへの共感を示す。
・自分がどう貢献できるのか
 → 経験やスキルを応募先の業務と結びつける。
・入職後にどう成長したいのか
 → 将来のキャリアプランや挑戦意欲を伝える。

この3点が揃っていると、読み手に「応募先とマッチしている人材だ」と強く伝わります。


3|志望動機の作り方 3ステップ

ステップ1|応募先の理解を深める

以下のような応募先情報をまずは収集しましょう。

・病院・クリニックの理念

・強みのある診療科や看護体制

・職場文化や教育体制

これらの情報から、「なぜこの応募先で働きたいのか」を自分の言葉で説明できるようにしましょう。

ステップ2|自分の経験・スキルを結びつける

次に、自分の経験や持っているスキルを整理します。
具体的には以下のような項目で洗い出すと良いでしょう。

・担当してきた診療科や患者層

・得意とするケアや役割(例:リーダー経験、プリセプター経験)

・患者やチームに貢献した具体的なエピソード

応募先で必要とされるスキルと自分の強みをリンクさせることが大事です。
ステップ1で情報収集した応募先の情報からヒントを得て自分の経験との共通点を探すのも良いですね。

ステップ3|入職後の貢献・展望を語る

3つ目に、転職後に取り組みたい看護や目標を語りましょう。

・チームで果たしたい役割

・将来的なキャリアビジョン(例:認定看護師取得、在宅医療に携わりたい)

・「この病院で成長していきたい」という前向きな意欲を伝えましょう。


POINT
WLB改善重視の転職であっても、「こんな看護がしたい」「働く上で大事にしていること」などはきっとあるはずです。
大きな目標を語ることも素晴らしいですが、自分自身の言葉でどのように働いていきたいかを語ることを心がけましょう。

人事のヒント
本音は「夜勤を無くしたい」「委員会がないところで働きたい」ということもあると思います。
そんな時、展望を語るって難しいですよね。そんな時は、ポジティブな言い換えを心がけましょう。

本音:“忙し過ぎない環境で働きたい”
👉働く価値感に言い換えると「患者さんが安心して過ごすことのサポートをしたい」
👉志望動機の入職後の目標は「患者さんに安心と信頼を与えられる存在になるよう努めたい」


4|経験別・応募先別の志望動機サンプル

病棟(急性期)→回復期リハ病院

「急性期病棟で退院調整を経験する中で、自宅復帰に苦労される患者様を多く見てきました。その経験から、リハビリを通して生活機能の回復を支える看護に携わりたいと思い志望しました。これまで培った急性期のアセスメント力を活かし、患者様が安心して在宅へ移行できるよう貢献したいです。」

病棟→美容クリニック

「自身の経験から美容医療の力に救われたことがあり、看護師として患者様の悩みに寄り添いたいと考えるようになりました。これまでの病棟勤務で培った観察力・患者様との信頼関係づくりを活かし、美容分野でも安心して施術を受けていただけるよう努めます。」

急性期→訪問看護

「祖父母が在宅医療にお世話になった経験から、在宅で過ごす患者様を支えたいと考えてきました。教育体制が整っている貴社で訪問看護を基礎から学び、患者様とご家族に信頼される存在を目指したいです。」


5|よくあるNG例と改善ポイント

NG①:ネガティブ理由を前面に出す

  ✕「夜勤が辛いので日勤の職場を探しています」
  → ◎「地域に根ざした外来看護に挑戦したいと思い志望しました」

NG②:抽象的で伝わらない

  ✕「患者様に寄り添う看護がしたいです」
  → ◎「急性期での術後ケア経験を活かし、患者様が安心して治療に臨めるようサポートしたいです」

NG③:応募先への理解不足

  ✕「大手で安定しているから志望しました」
  → ◎「地域でも基幹的な役割を担う貴院で、私もその一員として地域医療に貢献したいです」


6|熱意が伝わる文章のコツ

・具体的なエピソードを入れる

・理念や特徴への共感を盛り込む

・ポジティブな言葉を選ぶ

・謙虚さと意欲のバランスを取る

人事は「この人は自分の病院で働く姿が想像できるか?」を見ています。等身大の経験をベースに、応募先にフィットする形で言葉を整えるのがポイントです。


まとめ

・志望動機は「応募先を選んだ理由」「貢献できること」「将来の展望」の3要素で構成する

・抽象的ではなく、自分の経験やエピソードを具体的に盛り込む

・ネガティブな転職理由は避け、ポジティブに言い換える

応募先の理念や特色に共感を示すことが、採用担当に響く志望動機につながります。


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