「初めての転職活動、何から始めればいいのかわからない…」
そんな20代看護師さんに向けて、この記事では 転職活動の流れをわかりやすく解説 します。
私はこれまで10年以上、人材紹介会社のエージェントや病院の採用担当として数百人の看護師さんの転職を見てきました。その経験をもとに、採用側の本音も交えながら、20代だからこそ意識したいポイント をお伝えします。
✅この記事を読むことで分かること
📌 20代の看護師が「初めての転職」でつまずきやすいポイント
📌 履歴書・職務経歴書・志望動機の準備の流れ
📌 転職エージェントをどう活用すべきか理解できる
📌 面接で評価されやすい伝え方と注意点を学べる
📌 内定後の流れ(条件交渉・退職準備)を具体的にイメージできる
「今の職場、このままでいいのかな…」
そんな悩みを抱えながらも、転職を決意するのは勇気がいるものです。特に20代で看護師として初めての転職を考えるときは、
「早すぎる転職だと思われないかな?」
「採用担当はどう見ているんだろう?」
「何から始めればいいのか分からない」
と、不安を感じる方も多いのではないでしょうか。
実際、人事の現場でも「20代の看護師の転職は年々増えている」という印象があります。ただし、20代での転職はマイナスではなく、むしろキャリアを描きやすいチャンスでもあります。
この記事では、人事経験をもとに、20代看護師が初めて転職するときに意識すべきことと、具体的な進め方をステップごとに解説していきます。
1|20代看護師が初めて転職するときに意識すべきこと
1−1|なぜ20代で転職を考える人が多いのか
20代で看護師が転職を考える理由には、共通するパターンがあります。
・職場の人間関係に疲れた
・夜勤やシフト勤務の負担が大きい
・「やりたい看護」と現職のギャップを感じた
・キャリアアップや専門性を磨きたい
・パートナーと生活リズムを合わせたい
特に「このまま同じ環境にいていいのか」と悩みやすい時期でもあります。
確かに短期間での転職は「我慢できなかった」と見られるリスクもあります。しかし人事の視点からすると、20代の転職は新しいキャリアを築く大きなチャンスでもあるのです。
1−2|採用担当が20代に期待すること
病院やクリニックの採用担当が20代看護師に求めるのは、「完璧なスキル」ではありません。
・向上心があり、新しい環境に柔軟に適応できる
・長期的に働いてくれる可能性がある
・臨床経験を活かして即戦力にもなりうる
つまり、20代は「まだ伸びしろがある」こと自体が評価対象になります。
大切なのは、その伸びしろをどう伝えるか です。
1−3|20代での転職はどう見られる?
1年未満での転職は、どうしても「忍耐力がない」と誤解されやすい傾向があります。
ただし理由が「やりたい看護に近づくため」や「専門性を高めるため」といったキャリアに沿った前向きな選択であれば、採用側はむしろ評価することもあります。
大切なのは「転職=逃げ」ではなく「次の成長ステップ」として説明できるかどうかです。
1−4|採用担当に響く「伝え方のコツ」
採用担当者に「納得感のある転職理由」と感じてもらうためには、次の3つを意識しましょう。
・他責にしない
人間関係や忙しさなどは理由にしない
・キャリアの一貫性を見せる
なぜその選択をしたのかを論理的に説明する
・次の職場でどう活かすかを語る
転職で得た学びを新しい環境でどう活かすかを伝える
これを意識するだけで、「若手なのに考え方がしっかりしている」と好印象につながります。
2|転職活動の全体スケジュールと流れ
2−1|自己分析とキャリアの棚卸し
まず最初にすべきは「自己分析」です。これまでの経験を振り返りながら、次のように整理してみましょう。
・これまで経験した診療科・業務内容
・得意・不得意な業務
・今後やりたい看護、学びたい分野
・生活スタイルと勤務条件(夜勤回数・通勤時間など)
自己分析をしないまま求人を探すと「条件はいいけど合わなかった」というミスマッチにつながります。棚卸しの段階で”軸”を決めることが重要です。
2−2|求人の探し方(求人サイト・エージェント・知人紹介)
求人を探す手段は大きく3つあります。
・求人サイト
「Indeed」「ジョブメドレー」など。幅広く探せる。
・転職エージェント
非公開求人や面接対策を受けられる。はじめての転職なら特に有効。
・知人や先輩からの紹介
内部の雰囲気が分かるが、断りにくいデメリットも。
👉おすすめは「求人サイト+エージェント」の併用。
幅広く求人を知りつつ、エージェントから内部情報や面接対策を得るのが効率的です。
2−3|履歴書・職務経歴書の準備
看護師の場合、履歴書は定型ですが、職務経歴書で差がつきます。
書き方のポイント:
・「経験した業務内容」を具体的に書く
・「役割」「工夫した点」「成果」が伝わるようにする
・ 20代なら「成長意欲」をアピール
「急性期病棟にて1年半勤務。術後管理や救急対応を経験。プリセプターとして新人指導も担当し、教育への関心を深めた」
このようにまとめると、即戦力+ポテンシャルの両方を伝えられます。
3|転職エージェントの活用方法
3−1|登録は何社がベスト?
転職エージェントは1社だけでは比較ができません。
一方で、5社以上登録すると情報が多すぎて混乱します。
👉おすすめは2〜3社に登録し、比較しながら利用することです。
3−2|面接対策や求人紹介をどう使う?
転職エージェントは「求人紹介」だけでなく、以下のようなサポートも行っています。
・面接でよく聞かれる質問対策
・履歴書・職務経歴書の添削
・内定条件の交渉
特に20代で初めて転職する方にとって、面接での受け答えを事前に練習できるのは大きな安心になります。
3−3|転職エージェントとの付き合い方のコツ
エージェントを上手に活用するポイント:
・希望条件を正直に伝える
・気になる職場は質問して情報を引き出す
・最終判断は自分で行う
「勧められたから応募」ではなく、自分のキャリアに合うかどうかを冷静に判断することが大切です。
4|採用面接で注意すべきポイント
4−1|よく聞かれる質問と回答の考え方
面接では次のような質問が多いです。
・なぜ転職を考えたのか
・なぜ当院を志望したのか
・今後のキャリアプラン
回答のコツは、転職理由と志望動機をつなげることです。
「前職では急性期の経験を積むことができましたが、今後は地域包括ケアに携わりたいと考えています。貴院の在宅復帰支援の取り組みに共感し、応募しました。」
このように志望動機を伝えると、転職理由とキャリアプランもわかりやすく伝わります。
4−2|面接官が見ている視点(人事経験者の本音)
人事担当として面接で見ているのは次の3点です。
・転職理由が納得できるか
・長く働いてくれそうか
・チームに馴染めそうか
特に20代では「ポテンシャル」を見ています。
経験不足を気にするよりも、柔軟さ・学ぶ姿勢・協調性を前向きに伝えることが重要です。
5|内定後から入職までのステップ
5−1|内定条件の確認と交渉
内定をもらったら、まずは「条件通知書」を確認しましょう。
※「内定通知書」や「採用条件通知書」などと呼ぶ場合もあります。
・給与・手当
・勤務時間
・夜勤回数
・勤務体制(シフト制・固定休など)
・休日・休暇
条件に不安がある場合は、エージェント経由で確認・交渉するのがスムーズです。
5−2|退職交渉をスムーズに進める方法
退職は直属の上司にまず相談します。
・1〜2か月前に申し出る
・「引き止められても決意は変わらない」姿勢を示す
・引き継ぎスケジュールを明確に伝える
トラブルになりやすいのが「急な退職」。余裕を持って伝えるのが円満退職のコツです。
5−3|入職前に準備しておきたいこと
・健康診断・必要な書類の準備
・生活リズムの調整(夜勤→日勤など環境変化に備える)
・新しい職場の理念や方針を事前にチェック
準備をしておくと、初出勤の日に安心して臨めます。
6|まとめ
20代での初めての転職は、不安も多い一方でキャリアを築く大きなチャンスです。
✅20代の転職は人事から「伸びしろ」と見られている
✅自己分析でキャリアの軸を決める
✅求人は「求人サイト+エージェント」で探す
✅面接では「前向きな理由」と「今後の目標」を伝える
✅内定後は条件確認と退職交渉を丁寧に
これらを意識して進めれば、きっと納得できる職場に出会えます。
「転職はキャリアのリセットではなく、成長のステップ」
20代だからこそ柔軟に選べる今、あなたの理想の働き方を実現してみてください!