「退職を伝えるのって気まずい…」
「法律的には何ヶ月前に言えばいいの?」
看護師の退職交渉は、職場への影響が大きいため悩む方が多いテーマです。
しかし、法律に基づいて適切に進めればトラブルは避けられ、さらにマナーを守れば円満な退職が可能です。
この記事では、20代看護師が知っておきたい退職に関する法律と、スムーズに交渉を進めるためのマナーを人事目線で分かりやすく解説します。
✅この記事を読むことで分かること
📌 看護師が退職を申し出る際の法律的なルール
📌 円満に辞めるために押さえておくべきマナー
📌 退職交渉を進めるステップと注意点
1|看護師が退職するときの法律上のルール
1-1|民法で定められた退職の基本ルール
民法627条では「退職の申し出から2週間経過すれば辞められる」と定められています。
つまり、最短で2週間後には退職可能というのが法律上の原則です。
1-2|就業規則の「退職〇ヶ月前申告」との違い
多くの病院では就業規則に「退職は1〜3ヶ月前に申し出ること」と記載されています。
これは法的拘束力は弱いものの、職場の運営に配慮して設けられています。
現実的には「就業規則を尊重する」ことが円満退職につながります。
2|退職交渉を円満に進めるためのマナー
2-1|直属の上司に最初に伝える
いきなり院長や人事部に伝えるのはマナー違反です。必ず直属の上司に最初に伝えましょう。
2-2|繁忙期を避けるタイミング調整
年度末やボーナス前など、病棟が忙しい時期を避けて申し出ると好印象です。
2-3|引き継ぎ資料を準備しておく
患者情報や業務の流れを整理しておくことで、同僚への負担を減らすことができます。
特に貴方がメインで行っていた業務がある場合はスムーズに引き継ぎができるようにしっかりと準備をしておきましょう。
3|退職交渉の進め方ステップ
3-1|退職の意思を固める
「辞めようかな」と迷いながら伝えるとトラブルのもとになります。必ず意思を固めてから伝えるようにしましょう。
また、意思が固まっていないまま伝えると色々な提案をして強く引き留められてしまう場合があります。
そうなると、いざ意思が固まった時に退職の申し出がしにくくなってしまったり、「色々と配慮したのに退職するのか」と気まずくなるような場合があります。
このようなことが避けるためにも曖昧な段階で退職の申し出をすることは避けるのが望ましいです。
3-2|直属上司に口頭で伝える
まずは口頭で意思を伝え、タイミングや流れを相談します。
口頭で、というのが大事です。今はLINEなど便利なコミュニケーション手段もありますが、顔と顔を合わせないで伝えることで意図していないように伝わってしまうことも。そのようなことを避けるためにも、退職のことはきちんと口頭で直接伝えましょう。
3-3|退職願・退職届の提出
職場のルールに従って書面を提出しましょう。
「退職願=お願い」「退職届=最終通知」という違いがあります。
3-4|引き継ぎと最終出勤日の調整
引き継ぎがスムーズにできるよう、最後まで誠実に勤務することが信頼につながります。
4|トラブルを避けるための注意点
4-1|「人間関係が理由」の伝え方に注意
そのまま伝えると対立を生むことがあります。
「新しい環境でスキルアップを目指したい」と前向きに言い換えるのが賢明です。
4-2|引き止めに流されないコツ
上司から「考え直して」と言われても、自分の意思が固まっていればブレないことが大切です。
「希望の部署に異動させてあげる」
「給与を上げる」
「研修受講の権利を上げる」
など、心が揺れそうな交渉をして来る場合もあります。何を提示されても強い意志で断ることが重要です。
自分の意思を固めるために、
・転職を考えたきっかけを書き出す
・その内容は現職に留まっていずれ解消されるか?
を整理しておくと、気持ちもスッキリ固まります。
4-3|最後まで誠実に働くことが大切
退職が決まったからといって手を抜くのはNG。最後まで真摯に働くことで良い印象を残せます。
やり切ったなと思えると、次の職場でも自信を持って働くことができます。
5|まとめ|法律を押さえ、マナーを守って円満退職を実現
退職交渉は法律的にはシンプルですが、実際の現場では「円満に辞めるための配慮」が不可欠です。
民法と就業規則の違いを理解しつつ、上司への伝え方や引き継ぎなどマナーを守ることで、スムーズに次のステップへ進むことができます。
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