初めて転職活動をする看護師さんから、よくいただく質問があります。
「求人サイトと転職エージェント、どちらを使えばいいですか?」
「両方登録するのは面倒ですが、使い分ける必要はありますか?」
確かに、どちらも求人探しの手段ではありますが、役割や特徴は大きく異なります。採用担当として10年以上関わってきた経験から言えるのは、「どちらか一方ではなく、目的に応じて賢く使い分けることが成功の近道」 だということです。
この記事では、求人サイトと転職エージェントの違いを整理し、メリット・デメリットを比較。その上で20代看護師が効率的に活用するための実践的な方法を解説します。
✅この記事を読むことで分かること
📌 求人サイトと転職エージェントの役割の違い
📌 各サービスのメリットとデメリット
📌 情報収集から応募までのおすすめステップ
📌 看護師が陥りがちな失敗例と回避法
📌 採用担当の本音から見える応募者の印象
1|求人サイトと転職エージェントの基本的な違い
1-1|求人サイトの役割
求人サイトは多くの求人を網羅的に検索できるサービスで、具体的には以下のようなサイトを指します。
・ジョブメドレー
・Indeed
・コメディカルドットコム
自分の希望条件を入力して求人を絞り込み、直接応募するスタイルが一般的です。
検索機能が充実しており、「勤務地」「給与」「夜勤回数」など条件を細かく設定できるため、効率的に求人を見つけられます。
最近では、自分に興味を持った病院や企業からスカウトが届くサービスもあり、情報収集がしやすく充実しています。
1-2|転職エージェントの役割
一方、転職エージェントは「担当者がサポートしてくれるサービス」です。求職者に合った求人を紹介し、履歴書の添削や面接練習、条件交渉まで代行してくれます。さらに、非公開求人(一般公開されない好条件求人)を扱っていることも多く、情報量の面で求人サイトより有利です。
2|求人サイトのメリット・デメリット
2-1|求人サイトのメリット
求人サイトのメリットとして、
・24時間いつでも検索可能
・求人数が多く、比較検討しやすい
などが挙げられます。
最大のメリットは、転職エージェントのようなサポートがない分、自分のペースで転職活動ができることです。
2-2|求人サイトのデメリット
逆に、求人サイトのデメリットは以下の通りです。
・情報が表面的で、職場の雰囲気までは分からない
・選考スケジュールや条件交渉はすべて自分で行う必要がある
・面接準備や自己PRのアドバイスは受けられない
メリットで挙げた「自分のペースで転職活動が可能」な反面、人の手を介したサービスがないことがデメリットとも言えるでしょう。
3|転職エージェントのメリット・デメリット
3-1|転職エージェントのメリット
・非公開求人を紹介してもらえる
・履歴書・職務経歴書の添削や面接練習を受けられる
・面接日程の調整や給与交渉を代行してくれる
・職場内部の情報を事前に知れる
3-2|転職エージェントのデメリット
・担当者との相性に左右される
・希望と異なる求人を強く勧められる場合がある
・複数社に登録すると連絡が多くなり混乱する
4|賢い求人情報の探し方|3ステップ
4-1|ステップ① 求人サイトでスクリーニング
まずは求人サイトで「勤務地・給与・勤務形態」など大まかな条件を入力し、気になる求人を幅広くピックアップしましょう。
4-2|ステップ② エージェントで内部情報を確認
ピックアップした求人について、エージェントに相談し「実際の職場の雰囲気」「人間関係」「残業実態」など、求人票には書かれない情報を集めます。
4-3|ステップ③ 応募前に公式HPで理念・雰囲気を確認
最終的に応募するかどうかの判断は、必ず病院や施設の公式ホームページで確認しましょう。理念や教育体制、働くスタッフの声などが分かれば、カルチャーの相性を見極められます。
5|求人サイトやエージェントに頼りすぎると危険?失敗例と対策
5-1|求人サイトだけを使った場合の失敗例
・面接で実際の職場環境がイメージと違った
・理念や風土が合わず早期退職につながった
これらは求人サイト以外にも、他の方法で転職活動をした場合にも陥る可能性のある失敗です。
いずれにしても「情報収集」と「自己分析」が不足していたことが要因ですので、転職活動を通じてこの2つはしっかり抑えていきましょう。
5-2|エージェントだけを使った場合の失敗例
・勧められる求人に流されてしまい、自分の希望とズレが生じた
・求人情報を自分で比較検討せずに決めてしまった
これは人の手を介しているからこと起きる失敗例でもあります。
手厚いサポートがある分、自分自身でもしっかり検討をして意思決定をすることがポイントです。
6|採用担当の本音|エージェント経由と直接応募の印象の違い
採用担当の経験から言うと、エージェント経由の応募者は書類や面接の準備が整っているケースが多く安心感があります。一方で、求人サイトやホームページから直接応募してきた方は、主体性がある、理念に共感してくれていると感じ、好印象を持つことがありました。
つまり、どちらが有利不利というよりも、応募方法によって「違った強み」が伝わるということです。
7|まとめ|併用がベスト!求人サイト×エージェントで理想の転職へ
・求人サイトは「幅広く情報収集するツール」
・エージェントは「内部情報やサポートを受けるツール」
・公式HPは「理念やカルチャーを確認するツール」
・20代看護師の転職では、この3つを組み合わせることでミスマッチを防ぎ、納得できる転職先が見つかります。
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